ひとりごと

意味があったりなかったりします

目玉焼き

図書館からの帰り道、あるお家の庭先でキラッと輝いているお花を見つけた。

小ぶりだけれど、花の中心の黄色い丸がツルツルしていて、それを囲むように広がる白い花びらはくすみがなく、純粋無垢な少女のようだった。

マーガレット。春先に咲く可愛らしいお花。花びらにはピンクとか赤とか黄色とか、いろんな色があるけれど、今日出会ったものはシンプルだけれどどんな色よりも目立ってしまうものだった。

真ん中が黄色で周りが白い。あぁ、目玉焼きのようだなと思った。

真ん中にぷるんとした黄色い黄身が照っている。周りの白い部分は「花びら」というけれど、花芯のことは「筒状花」というようだ。なんだ、「黄身」じゃないのか。

 

 

目玉焼きは滅多に作らない。卵は好きで、オムライスも作るし、玉子とじもするし、牛丼(家では豚肉を買うから豚丼)やラーメンの上に半熟のとろとろ玉子を乗せたりもする。

目玉焼きはあまり好きではないのだ。なぜなら、食べるときに周りの白身だけ食べることが多くなってしまうから。醤油とかソースをかけて、白身の淡白な味を消しながら食べるけれど、なんだか味気ない。黄身の面積に対して、白身の面積は圧倒的に広い。黄身は好きだから、好きなもののための必要経費だと思って無心になって白身を咀嚼していたりする。

好んで食べることはないと言いながら、目玉焼きの朝食に憧れがある。ハムを焼いてその上に玉子を落として目玉焼きにして、付け合わせにキャベツを千切りにして、トマトなんかを付ければ、ワンプレートがやけにカラフルになる。朝食ではなく、ブレックファースト。そこにマグカップにコーヒーなんて注いじゃったら完璧。

 

お皿の上がお花畑のような朝食。白身は好きではないけれど、目玉焼き作ってみようかな。

 

2022.5.2